2011年7月20日
南雲 玲生(なぐも れお)日本の作曲家、ゲームクリエイターニューメディア・アーティスト。株式会社ユードー代表取締役。神奈川県横浜市出身。BEMANIシリーズの作曲家・「dj nagureo」として知られる。
-- 夢は何ですか?
南雲70歳まで生きられるかなと考えると、あと34年しかない。
チャレンジしたいことが山のようにあるのですが、時間が足りないかもと焦っています。
おじいさんになっても何か創っていることですね。 もしかしたら陶芸家になってるかもしれないですし(笑
もっと具体的な夢がありまして、50歳になったら、仕事をしないで、大学に行って学業に集中したいです。
-- これから?
南雲僕は29歳で大学に行ったんです。 高校生の時に、作曲とかの仕事でお金もらっちゃったから、大学へ行く意味がわからなくなっちゃって、予備校を中退してそのまま仕事をしたのです。 30歳手前になって初めて大学行って、その経験がすごく良かったんですよ。 合コンやれるじゃないですか(笑)
-- 笑笑
南雲いや、それだけじゃないんですけど(笑)
-- どんなことを勉強したいんですか?
南雲社会学を勉強したいんですよ。 50歳になったら、今まで稼いだお金で、息子と一緒に大学に行ってみたいです。 で、60歳過ぎたら、今度は教える側になりたいですね。
-- それは、先ほど言ってた、もの作りとは関わってくることなんですか?
南雲たぶん、これからはこうなっていくと思うんですよ。
今までは、アプリを作ったりとか、(それも見えないものだけど、もの作りだったと思うんですが)
これからは、人の心に残るコンテンツというか、宗教ぽく、共感の時代になっていくと思うんですよ。
同じ物でも、Aさんというすごい人がいて、Aさんが創ったものと、Bさんが創ったものがあったとして、同じものなんだけど、Aさんが創ったものの方がいいよねっていう。
例えると、AKB48の○○さんが飲んだコーヒーの方がただのコーヒーより価値高いっていう。
同じコーヒーなのに(笑)。
今までは、もの作りとして、目に見えるもの、実物的、実在的なものを作っていたんですが、そのものができるまでの過程やストーリーが重要になってくる。
可視化はできないのですけれど、共感してもらったり、一緒にユーザーと一緒に価値を築き上げていくものだと考えています。
高度化した先進国は、そういった、目に見えないもの、結果である”もの”よりも、過程の方を考えるのが面白いんじゃないかと。
そこで、ソーシャルを深く掘り下げて、社会学に興味があります。
-- ちょっと難しいですね。
南雲例えば、AKB48がいて、彼女達は目に見える人たち(もの)の実在する塊ですが、AKB48の人をメ ディアを通じてみているわけで、本当の彼女を知ることはできない。 でも、彼女達へ抱くの幻想が、実物をより大きくしていると思うんです。
南雲これは、全てのものにもいえて、例えば、良い音楽があったとして、その曲はメロディーも良いし、歌詞がいいとか、空気感がいいとか、編曲が良いとかあるかもしれないけれど、実は、音に聞こえない部分で、何かあるんじゃないかなと。
つまり、それを作っている人の「存在」っていうのがあるんじゃないかと。
同じ曲があったとして、無名のヒトが作った曲と、桑田佳祐が作った(とする)のでは違いますよね。それは、桑田佳祐という、30年以上の活動があって、その活動とリスナーの思い出が重なっていき、より名曲が高まるわけです。だから、その人(桑田佳祐) が作るというのが良いのであって、無名の人ではまた違った意味合いになってきますよね。
南雲だから、楽曲そのものだけじゃなくて、ジャケットとか曲名とか、トータルなところでサウンドのイメー ジっていうのは作られているもので、それが大衆が抱く幻想となる。(吉本隆明の共同幻想論)
時には、親しみのある聞こえ方をするときもあるけど、時にはよくわからないものの方が良かったりもして。
それって、無名な人には何もないイメージと桑田佳祐さんのイメージがあって、どちらがミュージシャンとしてかっこいいかといったら、桑田佳祐さんの方がかっこいいわけですけど、そのイメージというのは、桑田佳祐さん本人が決めているわけじゃなくて、大衆が決めていて、戦略はあるにせよ、桑田佳祐さんが桑田佳祐であることの根拠が無いんじゃないか、証明できないのではないかと思ってます。
ちなみに、ビルボードで無名な人がTop10に入ればまた変わってきますね。
山形県の農家のインディーズ作品が、米国でトップになった。
本人は、農作業が中心の仕事だから、音楽活動は自粛する。とか言ったら、逆にカッコいいわけです。
そういう社会現象が起きる原因やメカニズムを知りたいと思っています。
-- 今仕事以外で一番関心があり、力を入れていることは何ですか?
南雲映画を見ることですね。映画っていうのは、すごく贅沢なものだと思うんです。 例えば、インターネット上のサービスとかアプリって、割とすぐに使えて、時間を束縛されないですよね。 でも、映画は2時間以上人びとは束縛されて、それ以外何も出来なくなってしまいますからね。僕はアップルTVでレンタルして、週に2・3本ペースで映画を観ています。 昨日は寝る前に『ノルウェイの森』を観ました。
-- アイディアはどんなときに思いつくんですか?
南雲アイディアって考えようと思うと逆に浮かばないんですよ。 明日までに考えなくっちゃいけないとかだと浮かばなくて、むしろ、普段、お風呂に入る時や、トイレに入るときに思いついたりするんです。 僕が思うのは、無駄なことをしたりした方がアイディアって浮かぶものだなと。 大人になると最適化した行動をとってしまうので、無駄なことや、面倒なことはしなくなりますが、子供は道を歩くのにも、わざわざ路肩のブロックの上を歩いたりしますよね。 大人になるにつれて、無駄だなとわかってやらなくなっていくんですが、子供は好奇心があって、細いところを歩くことに面白さがあって、探しているんだ と思います。 無駄だなって思うことがあっても、やった方が良いかもと思って、やってるうちにアイディアが生まれたりしますね。
-- 睡眠時間はどのくらいですか?
南雲寝るときはたくさん寝るし、寝ないときは全然寝ないです。 平日は、午前0時から午前4時ぐらいが自分の好きなことをやる時間なんです。連絡も来ないので。 だから、9時に起きるので、平日は大体5時間ぐらいですね。 土日は8時間は絶対寝ますね。
-- e-まちタウンにひとことお願いします。
南雲毎日使いたくなるようなサイトにしたいですね。 30分に一回アプリを立ち上げないと気が済まなくなるような。。。
あ、町内会だ! ソーシャルな町内会とかいいですね! 絶対必要ですよ。 昔は近所のおばちゃんとかがいて、危ないことをすると、おばちゃんが「あぶないよ」とか言ってくれて、みたいな、温かさが昔あったじゃないですか。 今そういうの無いじゃないですか。それが、ネット上のソーシャルなんじゃないかなと思うわけです。 だって、今僕が住んでいるところも隣両脇は知っているけれども、子供のつながりでなんとか知っているぐらいで、全然わからないんですしね~。
-- ありがとうございました!
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